さいたん。

とある新米採用担当者の日記

採用面接の「よくある質問」で採用担当者が本当に知りたいこと

採用活動でほぼ必ず行うのが「面接」。

 

就職活動や転職活動をサポートする本やサイトには「採用面接でのよくある質問と回答例」という特集があり、多くの人が参考にしていると思います。私もかなり参考にさせてもらいました。

 

今、採用面接を行う立場となったことから、採用担当者として、よくある質問を通じてしりたいことについてまとめてみます。

 採用面接でのよくある質問で採用担当者が知りたいこと

 

簡単に自己紹介をしていただけますか?

回答例としては、まず氏名を行って、職務経歴やこれまでの実績、応募動機を話すというものでしょう。

この質問はたいてい面接での最初に行う質問なので、応募者に話させて緊張を解きほぐす、というのが目的の1つです。

その上で「きちんと準備してきているか」ということを確認しています。自己紹介は仕事だけでなく、誰かとコミュニケーションを取る上でも必要なことです。準備不足でしどろもどろになったり、仕事以外のことを話しすぎたりすると、「この応募者、大丈夫かな?」という気持ちになります。

 

 今までの職務経歴を教えてください

回答例としては簡単な職務経歴について話し、その上で特に伝えたい実績に関して、仕事における役割や仕事への取り組み方を、具体的な数値などを交えながら話します。

この質問も確認です。職務経歴書に書かれている内容と一致しているか、などを確認します。その上で特にアピールしたい点はどこなのかを聞いています。

 

そして、この質問では応募者の経験について再現性があるか」を確認しています。

仮に応募者が話した実績が所属していた会社の知名度や信頼性、商品力の高さによるものだとしたら、本人が関わった部分が少なく、入社後に同じような実績を出せる可能性が低くなります。

また、本人の力で上げた実績であっても、極めて限られた仕事において効果があるやり方であったり、会社の方針に合わないやり方であると、やはり実績を出すのが難しくなります。

 

前職の退職理由をお聞かせください

この質問で知りたいことは、「うちの会社に入社しても、同じ理由で辞めたりしないか」ということ。

「人間関係がうまくいかなかった」とか「仕事が合わなかった」などの理由の場合、採用しても同じ理由で辞めてしまうことが考えられます。

応募者も本当の退職理由は隠して、「○○を実現したかったが、前職では××の理由でできなかったため。」といった理由を準備して回答すると思います。

それはそれで志望理由として受け止めて、他の質問で確認します。

 

長所・短所を教えてください 

この質問では応募者の特徴について知りたいということと、応募者が自分自身のことをきちんと自己分析できているかを確認します。

応募者は自分の長所と短所をきちんと把握し、長所を活かしてどのように貢献してくれるか、短所についてはどのように改善に努めているか、ということを伝えます。

ポイントとしては、自分を良く見せようとして「短所はない」と応えてしまうこと。人間なので短所のない人はいません。短所を短所として認め、どのように改善させようとしているか、また短所を長所に転換させようとしているかを伝えてもらうことが大事です。

 

仕事で大きな失敗したことはありますか?

この質問では、失敗した時にどのように乗り越えてきたかを確認します。 

長所・短所に関する質問と同様、失敗したことがない人はいないでしょう。仕事での失敗を人のせいにしていないか。そして、失敗を乗り越えるためにどのように取り組んできたかを確認します。

失敗が本人の特性によるものであれば、同様の失敗をしやすいことが考えられます。また、失敗した時に自分では何もしなかったということであれば、失敗した時に挽回する術を持っていない、ということになります。

 

仕事において苦手な人はどのような人ですか?

この質問では人間関係、コミュニケーションにおけるストレスに対する強さを確認しています。

会社を辞める理由で最も多いのが「人間関係」によるものという調査結果があります。仕事において、いろんな人が関わるため、どうしても苦手な人というのはいることでしょう。

まず「苦手な人はいない」というのは避けるべき回答です。どのようなタイプの人が苦手かを回答し、その上で良い関係を築くためにどのように関わっているかを回答します。

苦手なタイプの内容や苦手な理由があまりにも自分勝手すぎると、ストレスを溜めやすいと判断します。また、社会人として適切な対応を心がけたり、ストレスを溜めないよう改善に努めていなければ、人間関係による退職リスクを抱えると判断することになります。

 

何か質問はありますか?

この質問は、応募者が知りたいことに回答し、確認してもらう、というのが第一の目的です。面接は企業が採用したい人を選ぶだけではなく、応募者が働きたい会社かどうかを確認する場でもあります。実際に入社後に働けるかどうか、確認しておきたいことを質問し、確認しあう時間になります。

ただし、給料や休暇、福利厚生などばかりを質問されることは、企業側としては良い印象は持ちません。仕事の進め方や実際の働き方、仕事で大切にしていることなど、入社後に一緒に働いているイメージが共有できる質問をもらえるとありがたいです。

 

以上、採用面接でよくある質問について、採用担当者として知りたいことをまとめてみました。これだけが正解というものではないですが、採用担当者の立場から知りたいことをお伝えすることで、より良い面接の機会を作れると良いなと思います。

 

まだまだ、採用面接でのよくある質問はあるので、機会があったらまたまとめてみます。

 

(参考)

→ 『面接質問集20選』ヒューマンスキルをどう見極める?|エン人事のミカタ by エンジャパン

→ 面接でよくある質問の回答45例 | 面接対策はマイナビ転職